2022.04.27 | コラム |
今、お釈迦様の考え方を説いている「超合理的で悩みが消える」と人気の本があるのをご存知でしょうか?
7年近く前に発行されている本ですが、累計20万部発行されている本です。私も人から薦めてられて読みましたが、思いのほか日常生活において役に立っています。今日はそんな本をご紹介します。
その本は、こちら。↓
タイトル:反応しない練習
著者 :草薙龍瞬(くさなぎりゅうしゅん)。奈良県生まれの僧侶の方です。
中学を中退したり東大法学部を卒業したりタイの僧院に留学したりされているそうです。
本の中身は、仏教の有名な教えである 「八苦」についてわかりやすく解説しており、
どうやったら悩みを減らし、無くしていけるのか、ということが書いてあります。
八苦とは、8つの苦しみの事です。
最初の4つは 生老病死(しょうろうびょうし)。
生きる事・老いる事・病気になる事・死ぬ事には苦しみが伴います、という教えです。
これはある程度わかりやすいかと思います。
- 生:生きてると色々あります。 嫌な事、辛い事、きつい事、恥ずかしい事・・・
- 老:老いると… 体が重く感じたり、怪我しやすくなったり、運動がきつくなったり・・・
- 病:病気になると、苦しい、痛い、悲しい事も・・・
- 死:死ぬ事を想像すると…苦しい、怖い、悲しい・・・
次の4つはこちら。
- 愛別離苦(あいべつりく)…愛する者と離れなければならない苦しみ
- 求不不得苦(ぐふふとくく)…得たいものが得られない苦しみ
- 怨憎会苦(おんぞうえく) …嫌いな者、憎い者に出会う事を避けられない苦しみ
- 五蘊盛苦(ごうんじょうく)…体と心を構成する五つの要素から生まれる苦しみのこと。
※⑧は少しわかりにくいです…五蘊(ごうん)は人の体と精神を構成する五つの要素のことで
物質を意味する「色」、感覚を意味する「受」、心が感じる表象を意味する「想」、欲求を意味する「行」、意識を意味する「識」の五つ、ということなのですが、五蘊の苦しみは簡単に図解するとこんな感じ。
出典:https://www.zen-essay.com/entry/goun
物を通して色々な事を感じる事には、沢山悩みや迷いがあふれているよ、と言う事ですね。
この8つの苦しみをなくす、減らすにはどうしたらいいのか??というテーマですが・・
結論から言うと 「それは無くならないもの、消せないものとして受け入れる」ということ、です。
生きることも
老いることも
病気になることも
死ぬことも
別れることも
なりたいものになれないことも
嫌いな存在をこの世から無くすことも
色々悩んだり苦しむことも
中々無くす事はできません。
自然な事の一部として受け入れる事です。これはあきらめる事とは違います。
頑張っていたらできる事もあるかもしれない。
消せる悩みもあるかもしれない。
嫌いな人が変わらなくても自分が変わればストレスを感じないかもしれない。
ただ基本的には無くならないからこそ、それに一喜一憂せずに、必要以上に感情を上げ下げせずに
落ち着いて進んでいってはどうでしょうか?
そうしたらきっと楽になると思いますよ、という事を書いている本です。
ちなみに最初読んだ時、「???????」というのが私の反応でした。
2〜3回読んだらなんとなく理解できて、今本棚にこの本はいます。
葬儀業界でもなく仏教に普段接してない方から支持が特に厚いようです。
ちなみにAmazonの「法話」ジャンルで1位なので僧侶の方も結構購入されているかもしれません。
仏教について知識がないという方でもとても読みやすい本になっていますので、
良ければ一度手にとってみられてください。
かずやコスメディア 繁松