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2022.06.24コラム

皆様はちょっとした出来心で人の道を踏み外してしまったことはございますか?

 例えばそう、冷蔵庫の中の妻のプリンを勝手に食べてしまったであるとか、夫が仕事でいない内に子供とお寿司を食べに行ってしまった、子供には禁止しているはずの夜中のポテチを子供が寝静まった後に夫婦で楽しんでしまった等、本当はよくない事だとわかっていながら、つい後ろ暗いことをしてしまった経験というのは誰にでもあるのではないでしょうか?

 それらはまだ、誰にもばれていないのかもしれません。

 しかし、お天道様はみています。

 この「お天道様がみてる」という言葉の「お天道様」とは、通常は「太陽」を指す言葉として使われておりますが、時にそれは神や仏の象徴としても使われているそうです。

「誰も見とらんと思っとっても、お天道様は見とらすけん。悪かことはすっとでけんよ」

 こちらは幼いころ祖母から言われた言葉ですが、近しい意味の言葉は子供のころに何度か耳にしたことがございます。

 清く正しく生きていくべきである。という意識の表れであると思いますが、冒頭で記述した通り、なかなかそうはいきません。

 さて、話は変わりますが、「悪人正機」という説を皆様はご存じでしょうか?

 こちらは浄土真宗の開祖、親鸞聖人の根本思想ともいわれております。細かいことを省いていえば、「人間は本来罪深い凡夫(悪人)であり、このような悪人を救済し成仏させるのが阿弥陀如来の本願である」ということのようです。

 悪いことをしても大丈夫! という意味でとらえてしまうとよくありませんが、当時の人々の生活は今よりも厳しく、正しい行いでないとわかっていてもやらざるをえない。という状況に陥ることも現代に生きる我々よりは多かったのではないでしょうか?

 そんな時、この悪人正機という考え方はもしかすると人々の支えになっていたのかもしれません。民衆に寄り添うこのような考え方は、個人的には好意的に受け入れても良いと思うのですが、皆様はいかがお考えでしょうか?

 コラムをご覧の方の中には、ご家庭のご宗旨は知っていても、その教えや考え方はあまりよくわからない。という方も多くいらっしゃることと思います。このコラムが皆様のご先祖から続くご宗派の考え方にふれる一助となれば幸いと思います。

 最後になりますが、いくら阿弥陀如来さまがゆるされようと、法に触れるような行いはご法度でございます。くれぐれもご注意ください。

 お天道様は、みていますよ。

 

かずやコスメディア 北原


2022.06.17コラム

放鳥の儀とはご出棺の際に白い鳩を飛び立たせる儀式の事です。ではなぜに白鳩かと言うと、古来より穢れ無き白鳩は神仏の使いと言われていたためと考えられます。その他にも、人間が捕まえた動物を野に返して、功徳を積むことを「放生」と言い、鳥の放生することを「放鳥」と言います。鳥は昔から人間の魂を運び移すものとされていました。

古事記にも「ここに八尋白い鳥の姿となり、天に羽ばたいて浜に向かって飛び立った」と記してあります。現在の白い鳩を用いた方法は江戸時代から行われていたそうです。

最近は葬儀が小型化し、簡略化されていく中で、放鳥を行う所は珍しくなってきています。

 

そもそも飛んで行った白鳩はどこへ?と思う方もいらっしゃると思いますが、会社の鳩小屋に戻って行きます。昔から鳩は飛翔能力と帰巣本能が優れ、1000キロ以上離れた地点から巣に戻る事が出来ると言われていた為、伝書鳩などとして使われる事が多かったのです。因みに葬儀での放鳥は初七日、二七日、四十九日などの七の倍数にちなみ七羽、結婚式では「永遠(とわ)の愛」にちなみ十羽の白鳩を放鳥するそうです。

 

放鳥の儀は今ではほとんど見かけません。

放鳥の代わりに風船を飛ばす「バルーン葬送」という形に変化しているそうです。

「出棺時に鳩の代わりに風船を飛ばすだと!?」と私みたいな古い考えをお持ちの皆様、冠婚葬祭も時代とともに変わりつつあるのです。

 

かずやコスメディア 原田謙二郎


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