お知らせ

2021.12.9コラム

“あってはならぬが、なくては困る”

 こちらはとある葬儀会社のキャッチフレーズですが、耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?

 この言葉を聞くと、皆様のお葬式に対するイメージというのは負の側面がつよくでているのかな、という気がいたします。避けて通れるものなら避けたいけれど、そういうわけにはいかないから、いざとなったら考えなくてはしょうがない。そのように感じておられる方も多いのではないでしょうか?

 私も数年、かずやコスメディアに勤めさせていただいておりますが、ご不幸に会われた方のもとへ打ち合わせに伺い、緊張した面持ちのご遺族と対面するたびに、悲しみや不安の表情と向き合い、どうすれば、ご遺族のご負担を軽くすることができるのか、悩みが尽きることはありません。

 ですが、お葬式というものを、唯々悲しみに暮れる時間としてしまうのは、少し違うのではないかとも思います。

 亡くなられる方々が、皆様同じ道のりを歩んでこられたわけではないように、その一つの区切りであるお葬式も、まったく同じものというのは存在しません。それぞれの想いを形にして、最後のひと時を送っていただけたらと、切に願ってやみません。

 もし、このコラムをご覧の方々の中に、ご葬儀に関する不安を抱えておられる方がいらっしゃるのであれば事前にご相談していただくことをおすすめします。

 

 実際にご不幸があったらどのように対応していったらよいのか? 役所の手続きは? お寺のお布施は? 御葬儀の金額は? そして大切な方へ、最後にどんなことがしてあげられるのか?

 皆様の抱えるご不安やご負担を少しでも軽くすべく、寄り添いながら、ご相談をお受けします。

 そして、当社で事前相談に来られる方の中には、相談をすることで不安を解消され、そこで初めて、大切な方にどんな形で最後の感謝を伝えたらよいのか? そのような考えに至る方も少なくはありません。

 

『もし、事前相談をしていなかったら…慌ただしく時間が過ぎて悲しむ暇もなかったかもね』

 

 そんなお声をいただいたこともございます。

 

 ご相談の内容はどんな些細なことでも構いません。大切な方を想う、その気持ちを言葉にしていただければ、具体的な提案をさせて頂くこともできますし、また、一緒に悩み考えて、答えを出すこともあるかと思います。

 葬儀社のプラン通りのご葬儀とは違う、皆様だけの“大切な時間”をつくるお手伝いができればと考えております。

 

 社員一同、皆様からのご連絡を心よりお待ちしております。

 

かずやコスメディア 北原


2021.12.1コラム

宮型霊柩車とは、神社や寺院の建物に見られるような宮殿に似た形をし、車両後部の棺を納める部分の内装は、極楽浄土が描かれていたり、木彫りで蓮の花があしらわれていたりと、凝った装飾が施されています。

「宮型霊柩車を見たら親指隠せ」「宮型見たら通り過ぎるまで息を止めろ」等の話を幼少期に聞いたことはありませんか?

霊柩車というと、どうしても不吉と捉えられがちです。

そんな宮型霊柩車に関する体験談をここで一つお話させて頂きます。

葬儀を終えて火葬場へ向かう道中、必ず日曜日の正午過ぎの時間帯だったと記憶しております。競馬場通りを火葬場へと向かっていると沿道に競馬新聞、馬券を握りしめて何かを願うように宮型霊柩車に手を振る人たちと遭遇する事が度々ありました。

当時はその意味を理解できませんでしたが、今思いますと「神社に似た形」から「神頼み」的な意味があったのでは?と思います。

ある日蓮宗のお上人(しょうにん)のご法話の中で「宮型霊柩車とは現世と来世をつなぐ架け橋なので縁起が良い存在なのです」と仰っておられました。

 

宮型霊柩車は縁起が良いものだと常日頃思ってください!!

とまでは言いませんが死や穢れを思い親指を隠したりしないでください。ご家族から愛され、惜しまれ、人生を全うされた故人様がその霊柩車の中にはいらっしゃるのです。

 

最近は宮型霊柩車を見かける機会も少なくなってきました。

減少理由は

  • 宮部分を作成する宮大工不足
  • 火葬場の近隣住民からの「宮型は見たくない」

等々、誰もがやがては迎える「死」ではありますが、ぱっと見で葬儀を連想させる宮型を不吉に思う住民は多いと言われています。近隣住民への配慮という事で150以上の自治体(火葬場)が宮型霊柩車の乗り入れを規制しているそうです。

 

上記の近隣住民皆様のご心中は重々お察ししたうえで・・・最後になりますが、

坂本九さんの「上を向いて歩こう」の作詞家として知られる永六輔さんの言葉に「世の中は変わっていくが、変えてはいけないものは変えてはならない」とありますように、宮型霊柩車とは日本の葬送文化の歴史を引き継ぐ大事な遺産なのです。

 

私自身が火葬場に送られる時は、必ず「宮型霊柩車」で!!

と家族には伝えています。

ですが、残念ながら弊社にはもう「宮型霊柩車」は存在しません。

昔を思い出し、懐かしみならがコラムを書いてみました(苦笑)

かずやコスメディア 原田謙二郎


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