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2024.12.26コラム

普段の生活の中でも馴染みのあるドライアイス。
葬儀社でもそれは例外ではありません。
今回はそんなドライアイスについてのお話です。
そもそも皆さんはドライアイスの正体をご存知ですか?
それは、『固体になった二酸化炭素』です。二酸化炭素は気体ですが、そこに圧力をかけることで液体に変化します。その液体を急速に大気に放出すると、気化熱で一瞬にして固体になります。その固体化したものを固めたのがドライアイスなのです。

 

葬儀社では亡くなられた方を安置して火葬までの間、ご遺体の傷みや腐敗を抑えるため、ドライアイスにて十分に冷やし保冷する必要があります。葬儀社にとっては、大変重要な無くてはならない物なのです。
しかし近年、そのドライアイスが世の中から不足しているというのです。
私達の普段の生活では主に冷凍食品の保冷輸送に使われており、食生活を支える重要な役割を担っています。アイスやケーキを買った時にも付いてきますよね。
しかし、新型コロナウイルスの影響や、原材料となる二酸化炭素の供給不足などにより、価格の高騰や入手困難といった問題が深刻化していると言います。

 

主な原因として詳しく見てみると

 

①需要の増加
• ECや宅配の増加
コロナ禍以降で巣ごもり需要が高まり、ECサイトでの買い物や宅配を利用する人が増えたことで、冷凍食品の配送などでのドライアイスの使用量が増えた。
• 気温上昇の影響
近年夏場になると外気温が35〜40℃近くになってきており、従来よりもドライアイスを多く入れないと温度維持が難しくなってきている。

 

②生産量の減少
• 製油所の老朽化
ドライアイスの原料となる二酸化炭素は、製油所などでガソリンを作る際に副産物として得られます。しかし、製油所の老朽化や閉鎖が進み、二酸化炭素の生産量が減った。
• 供給の不安定化
生産設備のトラブルやメンテナンスなどで工場が止まってしまうと全体として余裕がない
ため、供給量への影響が大きくなってしまいます。また中国でも需要が増えており輸入による調達が難しくなってきているとも言われている。

 

このように、ドライアイスに対する需要は増えているのに対し、生産量は低下し供給が減ってしまったため、市場全体でドライアイスが不足する状況になっているそうです。
私の安易な考えでは、排出が問題視されている大気中の二酸化炭素を回収し、それを濃縮させて使えないのかなー。なんて簡単に考えちゃいますけど、そんな簡単な話では…ないのでしょうね。笑新たな技術革新、代替品の登場など、今後の動向にも注視しております。

 

最後に、広く利用されているドライアイスですが、取り扱いには十分注意が必要で、
全葬連と消費者庁によると、葬儀場や自宅でドライアイスを敷き詰めた棺の中に顔を入れた状態で亡くなるといった、ドライアイスによる二酸化炭素中毒事故も報告されています。便利で様々な用途で使われますが危険性が知られた悲しい事故が起きています。
注意すれば防げる事故だとは思いますので、「ドライアイスで冷やされた遺体を納めた棺に顔を埋めない」だとか、「換気に配慮する」といった、遺族らへの注意喚起が必要ですね。

 

かずやコスメディア 上原


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